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お客様インタビュー
東大阪市中鴻池町にあります
株式会社セーフセクション[musubi まちの家] さまを
ご訪問させて頂きました。
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代表取締役である安部諒一さんは、22歳という若さで起業され、「高齢者の生活を演出する」という理念を元に介護事業に取り組まれています。
今回ご訪問したmusubi 様は、高齢者施設、訪問介護、訪問看護事業を主軸として、医療・介護、そして生活の面から入居者様へのアシストを行っていらっしゃいます。
二階建ての外観を見ると、一目では老人ホームとは思えない、明るくモダンな雰囲気でした。建物の一階は、日の光がたっぷりと降り注ぐ、全面ガラス張りの開放的な空間です。
周囲をぐるりと見渡すと、日々の食事が作られるオープンキッチンや、吹き抜けの二階まで届く高さの木が目に入ります。
どこを見ても、老人ホームという言葉から想像するイメージとはがらりと異なる、気持ちが安らぐ空間でした。
建物の造りや、食事へのこだわりからは、安部さんのおっしゃる「高齢者の生活を演出する」という想いが強く感じられます。
- 建物
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建物の中央に立つ木や、ガラス張りの部屋。部屋の中に居ながら、限りなく「外」を感じられる要素になっています。
介護施設に入居されている入居者様の要望のひとつに「外に行きたい」というものがあります。安部さんは、「それなら、施設の中に緑や光を入れてしまおう」とおっしゃっていました。
太陽の光を浴び、目でも肌でも緑を感じることのできるこの空間は、まさに入居者様の気持ちに寄り添うものになっていました。
- 暮らし
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施設の中の椅子は、デザインや形が多種多様でした。入居者様の体の大きさや身体の状況は様々で、そんな中、形の決まった一律の椅子だけを置くのはいかがなものか、という考えがあったそうです。
入居者様が生活する部屋も、画一的に作られたものではなく、個性や自由度を尊重したものでした。何年も生活する場所なのだから、病院のように無機質なものではなく、「ここで暮らしたい」と思えるようにしたい。その意図が、部屋の一つ一つに込められていました。
二階共用部。入居者様の部屋が、まるで道沿いの家のように並んでいます。
- 食
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食にも、また一工夫見られました。
栄養制限や食事制限がある中でも、できる限り、入居者様に「おいしい」と思ってもらえるものを提供したい。その想いが、出来上がった食事を一目見ると分かりました。
加えて、食器が手触りの良い、温かさが伝わる木や陶器の素材です。
介護施設ではどうしても、落として割れてしまうリスクや怪我のリスクを考えます。軽くて丈夫、洗浄時の利便性などからプラスチック製の食器を使うことが多いでしょう。
ですがどうしても、プラスチック製の食器には、病院のようなイメージがつきまといます。
家庭の食事に近づけること。美味しさを彩ること。これらの工夫も、高齢者の生活を演出する、という理念の実践です。
「高齢者の暮らしを演出する」。
一言にそう言っても、ここまで暮らしの充実に力を入れる事は、非常に大変なことだと思います。
介護施設における事故などのリスクは多々あります。
リスクを考えて制限の多い画一的・無機質な空間を作ることをせず、工夫でリスクを乗り越え、何よりも暮らしを考えていらっしゃる様子に、心打たれました。
そんなmusubi様は、地域にも、気持ちを向けているとおっしゃっていました。
- 地域
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東大阪という土地は、とてもあたたかく、近隣の方から気さくに声をかけてもらう機会も多くあるそうです。花が咲いたから見に来て!なんていうお声かけもあったとのこと。思わずほころんでしまう、地域のあたたかさを感じるお話です。
今後、施設を拠点とした訪問看護なども積極的に行っていきたいというお話もありました。地域に対して何ができるか、という考えは、常に頭の中にあるそうです。
入居者様のことを考えない施設は、おそらく無いでしょう。どの施設も、居心地の良い暮らしを提供することを考えていらっしゃると思います。今回のご訪問では、「介護施設」という点にとらわれない環境づくりがあるという事を学ばせて頂きました。施設だから、というような一歩引いた考えは無く、人が心地よく暮らすにはどうすべきかを、全力で考えていらっしゃいます。固定観念に縛られない視点から、入居者様と介護事業について、改めて考えられればと思います。